ファミリースナップ

Family Snap

乗り越え方は両親から学びました

影山家庭

今回は、神奈川県にお住いの20代後半のカップル、影山ケンリュウさん、カナさん夫妻。この春に誕生した待望の長男が誕生したご家庭です。

正直、結婚願望はあまりなかった

 

:結婚に対する気持ちは、もともと強かったのですか?

:正直、結婚願望はあまりなかったですね。恋愛に関してはもっと面倒くさいという感じで。それでも、親が選んでくれた相手だったらどんな人でも受け入れたいという思いはあり、昔から結婚するなら祝福結婚と決めていたんです。それと、子供は欲しかったので、結婚したらすぐに子供を産みたかったですね。

:僕の両親は仲が悪くて……というのも、原因を作っていたのは僕自身で。反抗期特有の反発や、荒れた学校での友達の影響もあり、家出したり、警察に捕まり停学になるようなことも度々あって、そのことが原因で両親が言い争うことが増えて、家の雰囲気は良くなかったんです。なので、もし自分が結婚したら同じようになってしまうのではとの不安もありました。
それでも、大学に進学する頃から、親は子供が思っている以上に心配し、見えない所でも支えてくれていたと理解できるようになって、少しずつ打ち解けられるようになりました。
両親からカナさんを紹介されて、結婚の大切さや家庭の価値についても学ぶようになり、両親との信頼関係も「親が紹介してくれる相手だったらどんな人でも受け入れられる」という段階まで修復されていきました。

22歳と20歳の出会い

 

:両親に紹介された相手に葛藤することはなかったですか?

:この若さで出会ってなかったら、二人とも色々なことを考えて、かなり結婚が遅れたかも知れません。

:親が選んでくれる相手は、私も気に入るはずという……漠然とした親に対する信頼があって、始めは不安や葛藤はなかったんです。でも、実際に会って見ると、もの凄く自分ペースなんです。メールなんかもすごく長文で送って来るし、ちなみに私はそうゆうのが苦手で……またそれに、長文で返すように求めてくるんです。与えた分、同じように返してほしいみたいな(笑) その内に、気持ちに応えられないことがプレッシャーになって、ありのままの自分で居られなくなり、それがとても苦しかったですね。

:なんて愛情表現が乏しい人なんだ!って、思いました(笑)。自分が思えば思うほど、それに対してなかなか返事が返ってこないので……すれ違いが増えて行き、どんどん噛み合わなくなって行きましたね。

:私は、ひとりの時間が好きで、ほっとかれても大丈夫なタイプなんですけれど……。
信頼関係さえあれば、粗末に扱われているとは感じなかったと思うのですが、両親や家族との関係が良かった分、夫にも親のような包容力を求めていたのかもしれません。

:妻の家族はとても仲が良くて、何でも相談できる関係なんですよ。とても温かい感じで。

:そばに居なくて、相手が分からない分、不安になることが多かったんだと思います。一緒にいても相手のペースを掴むのが大変で……とにかく噛み合わなかったんですね。

自分はこの人と出会うために生きてきた

 

:ある日、「自分はこの人と出会うためにこれまで生きてきた」と感じることがあり、どうしてもこのことを伝えたくて、思い切って妻に話したんです。すると、妻からも同じような返事が返って来て……本当に嬉しくて(涙) 二人が出会えたことへの喜びが沸々と湧き上がってきて、その時のことを今でもよく思い出すんです。
それからは、1日あったことを何でも話すようになり、そうすることで妻との信頼関係が改善された分、仕事も上手く行くようになりました。夫婦が信じあうことの大切さ、支えられていることの喜びを感じられるようになったんです。

:家庭を持つ前、母に夫の愚痴を聞いてもらいたいと思って電話すると、いつも夫の味方ばかりするんですよ。自分ばかりが責められている気分になってとても嫌でだったんですが(笑)
でも、夫と一緒に暮らすようになって、同じように夫の愚痴言うと、今度は、いつも受け止めてくれるんです。これまでのお父さんとの夫婦関係を話してくれながら、「男の人って、そうゆうものよ」なんて。今まで見えてなかった、母親が乗り越えてきた道のりが理解できて、世の中の夫婦が同じように葛藤する部分でもあることも分かって、とても楽になりました。

:僕も、離れているころは、妻と連絡を取るよりも、その3倍はお母さんと連絡を取りあったりしてまして(笑)お母さんから妻の状況を聞いたりしながら、本当に支えてもらいました。

息子の誕生で見える景色が変わった

:子供を妊娠して、生まれてからもそうなんですが……今まで以上に夫には自分のことを知ってほしいと思っています。妊娠中の女性の大変さや、赤ちゃんの1日の様子とか。夜に帰ってきて穏やかに寝ている姿がすべてではないので。

:子供が生まれて、人生が変わりました。妻との葛藤の期間も含めて、すべてのことが息子の誕生のためにあったのだと思えるくらいに、本当に見える景色が変わりました。助産院で出産にも立ち会い、へその緒も自分で切り取りました。この子のためなら何でもできる、無条件の愛とはこのことなんだ、と実感する毎日です。

:子供が欲しいという一番の理由は、両親に孫の顔を早く見せたいという思いからでした。両親の前に、最初の親孝行ができてとても嬉しいです。
これからも、子供が増えるごとに、夫婦の関係が深まり、両親と私たちの親子関係以上に、私たちと子供たちの関係性をより良いものにできるよう、いろいろな人生のハードルを乗り越えて行きたいと思います。

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