ファミリースナップ

Family Snap

出産の苦労を乗り越えて、夫婦が一つになれました

鈴木家庭

今回は、鈴木エイジさん47才と、ネパール出身のナカルミ・ウルミラさん41才のお二人のお話しです。小学校1年生と保育園児、二人の男児をお持ちのカップルです。

 

カースト制度を超えた結婚

編:旦那さんが、最初にお相手を知った時の印象は?

夫:写真を見た時は、綺麗な人だなと思いました。若い時の写真でしたし。笑

ネパールって何処にある国だっけ? そんな感覚でした。

 

編:奥様はいかがでしたか?

妻:母に彼の写真を見せたらインターナショナルカップルだから、大変そうだなと。笑

夫:ネパールはカースト制度(古来からの世襲の階級制度)で、同じカーストの人としか結婚しちゃいけない。違うカーストですら反対するのに、ましてや外国人が相手となると、カーストから外れる前提で結婚することになる。ネパールは祝福参加が難しい文化なのです。

ネパールでは基本的に親が相手を選びます。日本に居るネパール人も、結婚相手は親から紹介されるんです。ですから、ネパールに住んでいる日本人からは、「鈴木さん、奥さんの親族みんなが歓迎してくれるなんてすごいことだよ!」って言われました。

圧倒されるほどの歓迎ぶり、これがネパール

編:ネパールへは行かれたんですか?

夫:祝福式の半年ほど後に妻のいるカトマンズに行きました。

ネパールは英語が通じるんですが、自分は英語ができなくて、半分ビビりながら向かいました。

飛行機の中で尊敬する人の本を読み、それに勇気をもらったりして。とにかく、いたずらに恐れてもいけないなということで、気持ちを切り替えて行きました。

ネパールでは、日本では考えられないほどの歓迎ぶりで、家族になる自分を迎えてくれました。たくさんの方に祝福してもらいました。車で道を走るのですが信号がありません。その中で車やバイクがいっぱい走って行く様子にも驚きました。

後で知ってみると、ネパールでは結婚式ともなると親族や友人知人が千人集まる事もざらで、例えば甥っ子の生後半年の儀式でも、三百人も集まって祝福してくれて、食事をして、帰った後にはプレゼントの山が残る。そんなお国柄でした。

圧倒されるほどの歓迎で、これがネパールなんだなと思いました。

 

ネパールはお釈迦様が生まれた国ですし、街は寺社がすごく多い。そこにヒンズー教の神様とお釈迦様の両方が祀られていて、宗教的な国、信仰的な国だなという印象でした。四百年くらい前の雰囲気が残っていて、かつて仏教徒だった私は古都の雰囲気がとっても気に入りました。

日本語のマスターを助けるプログラムを

編:2009年からご夫婦で日本で暮らし始めたとうかがいました。奥様はすぐに日本に馴染めましたか?

夫:国際結婚で日本にやってきた奥さんの多くは、日本語学校に数ヶ月に通って日本語をマスターし、なんとか日本の生活に溶け込んでゆくのですが、祝福結婚で日本に来た方に対してはケアが確立していなくて、日本語故にコミュニケーションに苦しんでいる方が多いと思います。妻もそうでした。

そうなると、夫が妻のすることに全部ついて行ってあげないといけない。病院、役所の手続き、子供の行事、買い物も。これが結構大変なことで、これからのカップルのためにも改善してあげたいことです。

 

編:子育てが始まると言葉がさらに重要になりますよね。ストレスも2人だけの生活とは段違いになると思いますが・・・

夫:日本に来てすぐに子供ができたのですが、実は、ネパールでも病気一つしたことなかった妻が、尿管結石で入院したんです。

しかし、胎児がいるので薬が使えない。相当痛かったと思うんです。祈願書を書いてお祈りしたところ、割と早く石が出て一安心したのですが、退院して1ヶ月くらいで今度は咳が止まらなくなり、また入院。

 

大きな病院に移って検査したところ結核との診断。結核ってまだあるんだ! と驚きました。

結核の患者を受け入れる病院では、妊婦は受け入れられないと言われてしまい、どんな患者でも受け入れるという方針の病院が錦糸町にみつかって、そこにサーズでもマーズでも鳥インフルエンザでも受け入れてくれる特別病棟に空きあったので、そこに搬送してもらいました。

特別な期間、たくさんの方に守られて生まれた長男

夫:長男の出産のときは、妻に切迫早産の症状あったので、咳が止まらないのはよろしくないと早産防止のための入院だったんです。ところが検査をしたところ羊水に結核菌が見つかって。そうしたら今度は、早く出さないと危ないという事で、妊娠7ヶ月で出産する事になりました。

お医者さんからは、「リスクは計り知れない、祈るしかない状況だ」と言われてしまいました。

たくさんの友人知人信者の皆さんが意識して祈ってくださり、多くの方が金銭的な援助してくださいました。厳しいお財布状況のなかで、ある人は、これは今入ったアルバイト代だからと封筒のままくれた方もありました。何かの支払いのタイミングに必ずみなさんから援助をいただいて、奇跡的にお金のやりくりもできました。人生でこれだけ多くの方に助けていただく事は後にも先にもないだろうという特別な期間でした。

私も毎日祈り続けるような状況で通院するので、夫婦の事で葛藤してる場合じゃなくて。そこで、祈りながら夫婦が一つになって、生まれて来た子供が1,288グラム。

これはもう、友人からもらったミッキーのぬいぐるみとちょうど同じサイズだったんです。それがいま、こんなに大きく育って・・・。

この出産で、私たち夫婦がより神様に祈りながら守られながら、多くの方に助けられながら生かされたので、私も人の為に何かしなければいけないと強く思っています。