ファミリースナップ
Family Snap相手を幸せにする為の人生を生きる 後編
奥田家庭今回は奥田スミオさん、ユミさんご夫婦の後編です。ソフトな雰囲気のスミオさん、グイグイ行くユミさん。凸凹のバランスの良いカップルと思われる二人の家庭スタートは・・・。
家庭のビジョンがなかった共産主義の父
編:順調な家庭出発だったのですか?
夫:交流中に、私の父が祝福結婚にとても反対して、苦しい時期がありました。
父は共産党なので、その立場で色々と反対する内容を言ってきたのです。
私は、生まれた家庭に対してどう思っていたかを伝え、父や母への思いも伝えた上で、父に「共産党の考えに家庭というビジョンがあるのか?」と、たずねたのです。父は何も答えられなかった。私は「ああ、やはり何もないんだ」と思いました。
そんな事で、やや押し切る形ですが父を説き伏せて、結婚に向かいました。
編:ユミさんはご家族とは良好だったのですよね?
妻:私も良くなかったかったんです。
編:え? ご家族は賛同しておられると聞いていましたが。
妻:私は「自分で生きる!」と、家を飛び出すような娘で、親との関係も良くなかったんです。ところが、この教えを学ぶことで私にも変化があって、家に帰った時にすごくいい娘になっていたので、母親がすごく喜んでくれて。
今では、家族みんなが私の生き方や結婚を喜んでくれて、いい関係です。
結婚生活が始まると、灰色だった!
編:結婚生活のスタートはどんな感じでしたか?
夫:交流中は良かったんですが、家庭を持ってみると問題が勃発しました。
私は、家庭のことを自分で決めたいと思うので、妻が先に考えて決めている事があると、もの凄く抵抗感がありました。
妻:夫の表情は変わるし、無視するし。凄く怖かったんです。こんなはずじゃなかったと、長女が生まれるまでは生活がモノクロでした。
何度か家を飛び出したり…
編:温和なスミオさんと思っていたら、実はそうではなかった?
妻:すごい、亭主関白だったんです。
夫:家系的なものだったんですかねえ。笑
妻:私も、独りで生きると家を飛び出すタイプの人間なので、家庭というものがよく分かっていなかった。物事を自分の思う通りに進めようとするところがあって。
それが嫌だった夫は、急に黙ったり、大きな音を立てたりという行動になったんだと思います。私は状況がよく分からず、ただビクビクして暮らしていました。
夫:私も、意図してそんな態度を取っていたわけではないのですが。
編:苦しい状況をどのように克服したのですか?
夫:子供の存在もあるのかなあ。
妻:長女は、よく食べてよく寝て、人見知りもなく、いつも笑顔でご機嫌なんです。夜泣きもなく、起きている時は癒しの存在で。
編:親孝行な娘さんですねえ。
夫:気付いたら親と同じ課題があるのかなと感じて、家系を意識するようになり、結婚を機に先祖供養のようなことも一所懸命したんです。その事も関係しているかも。
編:出産は順調でしたか?
妻:もう、難産で難産で。緊急の帝王切開で。
夫:準備が何もできてなくてね!
妻:私は、夫と一緒に教会の青年部のお世話をさせてもらっています。出産前も青年部の若者と面接をしていて。教会で破水して、そのまま病院に向かいました。
編:では、大変な出産で、夫婦が協力するしかなかった状況も?
夫:それもあったと思います。
子供から学ぶ無条件の愛
妻:二人が同じ職場にいて、四六時中一緒にいたのも良かったのかもしれません。常にぶつかる。お互いにつらい思いをする。そうすると、率直になって歩み寄るしかなくなる。
夫:ズレたまま行かない。気が付いたら思ったことは言う。そういうことは、意識していましたね。
妻:夫が黙っていたら、前は「なんで黙っているの!」とまくし立てていたのが、今は「何かあったのかな?」と思うようになりました。
そして、コーヒーって言ったら、すぐコーヒー。お風呂って言ったらすぐお風呂。タイミングが大事ですよね。笑
編:ユミさんはスミオさんに尽くすことにしたんですね。
妻:親である神様が、我が子である彼を愛したい思いがあるはずで、その思いで私も愛そうとしました。尽くして、夫からエネルギーをもらえなくても、神様からもらおうと。笑 そうしたら段々に「夫の思いを満たしてあげたい」という気持ちに変わって行ったんです。
最近は夫にも変化があって。ちょっと優しい。
夫:え、私が? そうかな?
妻:例えば、「お風呂そうじおねがいしまーす」。1度だけ言って、2度は言わない。そうすると、少し遅れるけど、必ずやってくれる。笑
夫:やろうと思ってたのに、2度言われるとやる気がなくなりますよね。笑
妻:お互いを少しずつ理解してきて、相手の幸せの為の結婚という基本に立ち返って生活できるようになってきている感じです。
夫:相手の為に生きる。それが理想家庭の基本になるんですよね。
生まれてきた子供からもそれを教わります。不思議なもので、子供に対しては無条件に愛したい、という思いが湧いてきます。心の底からから何でもしてあげたいと思える存在がいる。この素晴らしさ!
他の為に生きることの境地は子育ての中にありました。