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NEWS11月7日記者会見の田中会長コメントを掲載しました
プレスリリース
世界平和統一家庭連合
広報局
11月7日に当法人が行った記者会見における田中富広会長のコメントの全文と、記者会見のYouTubeのリンクを掲載します。
【田中会長 コメント】
本日はお越しいただき誠にありがとうございます。去る10月13日、文部科学省より、当法人に対し、解散命令請求が東京地方裁判所に提出されました。このような事態に至ったことに対し、当法人を代表して、田中富広より一言見解を申し上げさせて頂きます。
まず、昨年の安倍晋三元首相銃撃事件以降、当法人に対し、多くの苦情や相談、あるいは献金に対する返還請求の要請がございました。元信者の皆様のみならず、現役の信者の皆様方もいらっしゃいました。伝道者の説明が不足していたとか、あるいは献金に際し、家庭事情、あるいは経済的状況に対して、配慮が不足していたなど、当法人の指導が行き渡らず、不足なこと故に、今まで辛い思いをされてこられた皆様方に率直にお詫びしなければならないと考えております。
また、親の信仰の熱心さ故に寂しい思いをしたり、また経済的に苦しい思いをしたという2世の皆さんの訴えもございました。個々の事情は様々で、全てが信仰ゆえの問題とはいえないかもしれませんが、いかなることがあっても、宗教法人として1人の苦情もあってはならないと考えていますし、ましてやこの度は、国と国民の皆さまを巻き込んでの、このような事態に至ったことに関しては、深く反省いたしております。
本日この場をお借りいたしまして、私たちの不足さゆえに心を痛めておられる皆様、また辛い思いをしてこられた二世圏の皆様、そして国民の皆様に、改めて心からお詫びいたします。
私どもは今年で創立64年を迎える宗教法人です。現在も活発に活動する信者は日本全国に約10万人おります。朝夕、真摯に祈りを捧げ、日曜日には教会に赴いて礼拝を行い、聖書や、私たちの教理である統一原理を学び、平日は社会の一員としてお勤めし、ご近所付き合いをしている、普通の日本国民です。
多くの信者は家庭連合での学びを通して、「他者のために生きる」価値観を大切にしながら、「幸せな家庭」や「平和社会」づくりに向かって互いに助け合いながら、一生懸命生きているという事実もご理解いただきたいと思います。
たしかに過去、当法人の信者の中に、社会通念から見て行き過ぎた行動をしてしまったことはあったのかもしれません。ただそれも、決して私利私欲を求めて行動したのではなく、ご本人なりに相手のためを思って行ったことと信じております。
今後はさらにコンプライアンス宣言内容と、教会改革に基づく指導を徹底し、今年施行された新法などの法律を遵守し、社会的相当性を逸脱したなどという評価を二度と受けることがないように、最善を尽くすことを固くお約束します。
現在までに献金の返金要請や相談を受けていることは不徳の致すところですが、これまでも一件一件真摯に向き合いながら解決してまいりました。相談内容は様々ですが、今後も丁寧に向き合い対応していく所存です。
また、信者の皆様の家庭にご負担をかけるものとならないよう、どこまでも献金は各自、各家庭の自主性、主体性が尊重されるべきことを、改めて指導を徹底してまいります。
当法人としては、解散命令請求というこの度の文部科学省の措置に関しましては、信教の自由、法の支配の観点から、到底受け入れることはできません。従いまして、今後もその法的主張をしっかり貫いてまいりますが、同時に2009年のコンプライアンス宣言に基づく教会改革については、誇りを持って一層推進してまいります。
国民の皆様方の誤解を招くことのないよう、日本国民として法令順守につとめ、日本の公益、国益に役立つ活動を引き続き行ってまいります。何卒私たち家庭連合、信者の皆様の「信教の自由」に対し、温かいご配慮とご理解をいただきたいと思っております。何卒よろしくお願いいたします。
ここからは、私の方からは返金要請の対応、および海外送金などについて少しご説明させていただき、そののち、教団改革の現状と方針などについて担当する勅使河原から説明させていただきます。
まず、返金要請の対応についてです。ただ今、国会で家庭連合の財産保全措置の法案が議論されていますが、その理由に、「被害を訴える方々」への当法人の「対応への不安」が挙げられています。本日は、昨年来、「当法人あるいは信徒会」が行ってきた「被害を訴える方々に対する返金等の対応」について、この場で初めてご報告させていただきます。
昨年の安倍元首相の事件以来、元信者の方や一部の現役信者の方々から報道を通しての不安から「過去捧げた献金を返してもらえないか」というご相談の申し出が多数ございました。そのような皆様方に対しまして、当法人あるいは各信徒会で一件一件誠意を持って対応してきました。その対応の結果をフリップでご説明させていただきます。
11月7日記者会見のフリップ資料(11月8日お知らせ)
この資料は昨年の事件以来、教会に相談に来られた方に対し、当法人が返金に応じさせていただいた件数と金額を月ごとに表したグラフです。赤の折れ線グラフが件数、青の棒グラフが金額です。事件以来、この1年4か月で返金要請に応じさせていただいた件数は合計664件、返金総額は約44億円になります。事件直後の9月、10月が一番多くありました。
返金する際には、個別の事情を考慮しながら話し合いをさせていただいて、双方の合意に基づいて返金しています。献金を捧げられた時の状況や、当時の経済状況に比してどうだったのか、あるいは現在の家庭状況も鑑みながら対応させていただいています。
今後も返金要請があった場合には丁寧に向き合い、適切に対応させていただく姿勢に変わりはありません。ただ、献金は信者の皆様の神様への感謝と神様のみ旨に協力するために捧げられた大変尊いものです。この尊い献金を適切に管理する責任も私たちにはありますので、返還請求されたものは何でも、というわけにはまいりません。そこはご了承頂きたいと思います。
全国統一教会被害対策弁護団の方から、「集団交渉」という形で124人の方々による、約39億円の返金を申し入れられている件について少しお話いたします。記者会見等で当法人の対応について不誠実だと訴えていらっしゃいますが、この件につきましては、既にこちらで調査が完了した方々99人分に関しては、今年の5月から5回にわけて回答をお返ししておりますし、残りの方々についても継続して確認中でございます。
ご回答申し上げた99人の方々の請求金額は合計で約23億円です。そのうち当法人で受領が確認できたもので法的に有効なものは約8億円です。それ以外の多くは、除斥期間を過ぎたものや記録が確認できないもの、あるいはすでに和解が済んでいるものや、ご本人以外からの請求も含まれています。
それら全てを一括して集団交渉という形でこだわり続け、当法人の回答を無視し続けるために、交渉が滞っているのが現状です。私どもは、先ほどご説明させていただきましたように、すでに664件の要望に向き合ってまいりました。各案件ごとに、弁護士を代理人としてでも、また個別にでも、申し入れていただければ今後も変わらず当法人および信徒会と協力して、一件一件対応させていただく所存です。
次に、海外送金について述べさせていただきます。当法人の財産保全措置法制定に向けての議論の中で、不安材料の1つとして当法人の資産の海外移転についてよく言及されます。
これにつきましては、昨年9月に勅使河原と顧問弁護士が会見した際に、教会改革の一環として海外への送金支援を大幅に減額することを申し上げましたし、現在も海外支援、宣教支援はストップしております。今後も解散命令の裁判が確定するまでは、当法人の資金を海外に移転することは考えておりません。
実際、取引銀行からもインボイス等の確実な書類があるものを除き、海外送金はできないと指導を受けております。したがって、今後始まる解散命令の裁判が確定する前に、当法人の資産を海外へ移転させるという心配は全くございません。
以上述べてきましたように、献金の返還要請への当法人の対応や、海外移転に関しては何ら不安には及びませんし、今国会で議論される財産保全措置法の必要性は全くないと考えます。
それでもご不安をお持ちの方々のために、当法人からは「特別供託金」の提案をさせて頂きます。既に始まりました解散命令請求に対する法廷において、私たちの法的主張は必ず司法の場で認められると確信しておりますが、司法での結論が下されるまで供託金を準備させていただき、国に供託させて頂くことを役員会で決定いたしました。その金額は、60億から最高100億円を考えております。年間の予算調整を踏まえた上で、何とか目途を立てることができました。
被害者も被害金額も特定されていない現状において、現行法では供託金の制度はありませんが、このたび限定の特別処置として国の方で制度を用意していただければ、当法人で準備させて頂く所存です。
先頃、全国統一教会被害対策弁護団は、潜在的な被害額は1200億円程度と推計されると指摘しました。文部科学省が総力を上げて調査された結果、過去43年間で被害として累計したものはその6分の1です。しかも、そのほとんどは解決金や、和解や示談で既に解決しているものであり、1200億円の根拠はどこにも見いだすことはできません。従いまして、今後も当法人自体で十分に対応しうると考えております。
次に二世問題について述べさせていただきます。いわゆる宗教二世の問題。家庭連合の二世の皆さんが、親の信仰を継承することにおいて、あるいは経済的な問題についてお悩みになっていることが指摘されています。親がその価値観に基づいて、子どもを教育し育てることは親の権利でもあり義務でもありますが、成長とともに最終的な選択は二世の皆様ご本人の主体性、自主性を重んじるべきであることは言うまでもありません。
昨年の事件以降、二世信者の皆様の悩みを吸い上げる仕組みも構築してまいりました。親子の対話を推進するための認定相談員制度や、また2世信者の皆様への奨学金制度を拡充してまいりました。今後もこのような適切な処置を取り入れてまいります。このように、信仰のゆえに家族が困窮したり、親子間相互の関係にひびが生じたりすることのないよう心がけておりますし、このような指導をさらに充実し徹底してまいります。
もう一つ、反日という批判に対して、一言述べさせていただきます。昨年来、「家庭連合は反日的な思想を持っている」というご批判を頂戴しております。しかし、まったく事実ではないことを改めて申し上げます。家庭連合の教えの核心は、天を愛し、人を愛し、国を愛する、いわゆる「愛天、愛人、愛国」であります。家族を基本単位として、日本国を愛することを通して平和な世界の実現を目指そうとするものです。
実際、その活動の一つとして、友好団体である国際勝共連合と協力しながら、神と人間の尊厳性を否定する国際共産主義の脅威から、日本を守るために最前線で闘ってまいりましたし、地域を愛するという思いをもって各地域で熱心にボランティア活動を行ってまいりました。韓国との密接なつながりや教祖の一部の発言だけを切り取って、家庭連合に浴びせられた「反日」という批判は、根拠のない誤解というほかなく、多くの信者の皆様が最も戸惑っているところでございます。
最後に教団改革について申し上げます。この後、改革を担当する勅使河原から説明させていただきますが、2009年のコンプライアンス宣言以降、社会的に問題とされるような行き過ぎた行為をしないよう、当法人の組織として内部規定を整備したりしながら、職員などへの指導を徹底してきました。とりわけ「過度な献金」については、この10数年にわたり徹底した指導を行ってまいりました。
その結果として、直近の7年に提起された裁判事案は1件もありません。そして訴訟や調停に至らずとも、過去の献金について返金要請をされた方々に対しては、先ほど申し上げた通り、誠実に対応を取ってきましたし、現時点でも、ご事情を説明していただければ誠意をもって対応させていただいているところでございます。
私からは以上です。
【11月7日記者会見映像】