コラム

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笑顔が喜びを運んでくる

コラム
阿部美樹

人間関係のトラブルは、イライラ、カリカリする「怒り」が根底にあります。その心の中にある「イライラ虫」を退治する方法が「笑い」であり、「笑顔」なのです。私たちは笑顔をつくっていると、自然に楽しい気分や嬉しい感情がわいてくるものです。

「笑う門には福来る」と言いますが、笑顔は円滑な人間関係を築くために効果があると言われます。もちろん、笑顔は家庭の中でも大切です。「笑い声のある家庭」は、明るさと自由な雰囲気があります。逆に、家族関係がぎくしゃくしていたら、必要以上の緊張感で笑い声もでなくなります。

相手に何かを要求する時や、問題点を指摘する時など、深刻な顔で言うよりも冗談を交えて笑いを込めて話をしたら、相手も心穏やかに受け止められるでしょう。家庭の中でユーモアを交えた会話をすることは、「肯定的感情への転換」のきっかけになります。まさに「笑顔は人間関係の潤滑油」です。

また、子供の成長にも笑いが重要です。喜怒哀楽などの人間の感情を処理する脳の基本的な働きは、生まれてから1歳くらいまでにほぼつくられます。この時期に、母親とのコミュニケーション、特に「微笑みあい」が乏しいと、その基本的な働きが育たなくなると言います。お母さんが赤ちゃんに笑いかけると、赤ちゃんも一生懸命お母さんを見て笑います。しかし、お母さんが無表情で接すると、赤ちゃんはその様子に戸惑い、ストレス状態になり、自律神経にまで支障をきたすようになるそうです。

ところで皆さんは、激しく怒りながら大笑いしている人を見たことがありますか? イメージできないと思います。実は「怒り」と「笑い」は正反対の感情表現なので、怒りながら笑うことは決してできません。ということは、いつも笑顔の人は怒りと無縁な人生になるということです。

人間関係のトラブルは、イライラ、カリカリする「怒り」が根底にあります。その心の中にある「イライラ虫」を退治する方法が「笑い」であり、「笑顔」なのです。私たちは笑顔をつくっていると、自然に楽しい気分や嬉しい感情がわいてくるものです。暗い気分の時も、笑顔でいると暗い気分でいつづけることが難しくなります。まさに、人間には生まれた時から「笑顔になると楽しい気分がわいてくる」という素晴らしい能力が備わっていると言えます。

人間は嫌な気分の時でも自分の意志で笑顔をつくることができます。笑顔をつくる顔の表情筋が「随意筋」という、自分の意識によって動かすことのできる筋肉だからです。笑顔になると自然に頬の筋肉を持ち上げるようになります。すると、頭の中にあるたくさんのツボが刺激されて脳に指令が届き、脳波がアルファ波になり、「脳内モルヒネ」という幸せホルモンが出るといいます。

このように、人間は表情筋を使って、笑顔でも、怒り顔でも、悲しい顔でも、自分の意志で表情をつくりながら自由にコントロールする能力を持っているのです。いわば、自分が自分の心をつくっているのです。

また、相手に話す時の表情も大切です。笑顔で「昨日、悲しいことがあったの……」と深刻な話をしても、その深刻さは相手に伝わりません。逆にまじめな顔をして、「昨日、楽しいことがあったよ……」と話しても、楽しさがまったく伝わってきません。表情は自分の感情をコントロールするだけでなく、相手の感情にも影響を与えます。そのため、「楽しいから笑うのではなく、笑うから楽しいのだ」と言えます。また、泣くことも同じです。「悲しいから泣くのではなく、泣くから悲しいのだ」ともいえます。

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