編:村田さんは、2022年に家庭連合に対する批判報道が激しくなった時期に、妹さんとの関係性が悪化してしまったとお聞きしています。それ以前の妹さんとの関係性や、当時の状況を教えていただけますか?
村田さん(以下、村と省略):私は1980年代に家庭連合に導かれました。妹は教会員ではなく、私の信仰に対して元々やや批判的でしたが、私は姉妹として良い関係性を維持したいと思ってきました。十数年前からメールのやり取りを欠かさず続けてきましたし、妹はお出かけが好きなので、美術館や水族館、博物館、お花見などに誘って、ランチを楽しみながらおしゃべりをして過ごすこともよくありました。
なぜ妹が教会に批判的なのかというと、母の言葉の影響が大きいです。というのも、30年ほど前、家庭連合(当時は統一教会)に対する批判的なマスコミ報道が激しかった時期に、妹は母から「あなただけは入信しないで」と言われたからです。ところが、それから7年くらいたった後、母は私の誘いで家庭連合の教会で開かれる夫婦や家庭のあり方などを学ぶ勉強会に参加するようになりました。祝福結婚式の中継を一緒に見た時には、母は「とても良い結婚式だなぁと思うよ」と話していました。
ともかく、妹とは良い関係が築けていたところ、2022年にまた家庭連合への批判的な報道が過熱しました。妹は「親の財産を無断で献金したのではないか」と私を疑うようになり、「旧統一教会は人の財産を取る恐ろしい集団だ」「(姉は)洗脳されている」などと、家庭連合や私を批判するメールを送ってきました。そんな事実は一切ないと伝えても、妹は聞く耳を持ちません。
それ以降、家庭連合への様々な批判、私への批判のメールが長文で週に何通も送られてきました。当時の報道内容は苛烈を極め、妹は頭に血が上っている一方で苦悶していることも分かっていたので、私は妹に心配をかけてしまったことを謝り、自分が教会で実際に体験してきたことを短く返信しました。
編:それまで良い関係だった妹さんの態度が、突然変わったのですね。村田さんのショックも大きかったのではないでしょうか?
村:当時私は、ショックで胃が痛くなり、胃薬を飲むようになりました。しかし胃痛よりも辛かったのは心痛で、ニュースを見ることができなくなり、やがてテレビをつける事もできなくなりました。我が家では家具の配置上、食事をする時にどうしてもテレビが視界に入るのですが、テレビ自体を見ることすら心が痛くて辛くなりました。体の痛みよりも心の痛みの方がはるかに大きく辛いという事を思い知りました。
妹からの批判のメールは次第に減っていき、私のメールにも返事があまり返ってこなくなりました。このままだと誤解されたまま疎遠になると思って、当たり障りのない天気の話や庭に咲いている花や自然の話などを短いメールで送るようになりました。
そのうち、以前のように何気ないメールはできるようになってきました。しかし、妹のメールからは、テレビのニュースを辛くて見ることができない様子が感じられ、妹の心痛を思うと私も辛くなるので、次第に宗教的な話はできなくなりました。メールならまだしも、今でも妹と会うことは簡単ではない状態です。以前のような姉妹関係が戻るのはいつになるだろうかと、途方に暮れています。
編:このインタビューは家庭連合の公式サイトに掲載させていただきますが、最後に、読む方々に伝えたいことはありますか?
村:私と妹の場合は、メディアの報道や政府が家庭連合を“悪者”として扱う対応をしたことにより、姉妹関係が険悪になり、心に深い傷を負うことになりました。私は、時間がかかったとしても妹の誤解を解いて、関係性を修復したいと思っていますが、過熱したマスコミ報道がなければ、ここまで姉妹関係に亀裂が入ることはなかったのにという思いはあります。
私は、不安を煽られたり脅されたりして、「洗脳」されて抜け出せずに信仰生活を続けているわけではありません。マスコミが報道しているような「洗脳」や「マインドコントロール」というものは、一切ありません。マスコミの報道は、あまりにも偏向し過ぎていて作り話が多すぎると感じています。
私は、自分の意思で家庭連合を選びました。統一原理は、聖書を土台にしながら、聖書の未解決部分に対しても明確な解答を得られる素晴らしい真理だと信じています。また、私は霊的な経験を通して生きておられる神様を感じながら信仰生活を続けています。家庭連合は決して人に被害を与えたり、困らせたりするような団体ではないことを、多くの人々に理解していただきたいと思っています。
編:ありがとうございました。